【神戸市須磨区】初セリ3500万円の「生うに玉手箱」を手がけた美術家・Nao Morigoさん。須磨で描く独創的な世界
須磨区にアトリエを構え、世界を舞台に活動する美術家・Nao Morigoさん。

撮影ご協力ありがとうございました!
2026年の幕開け、豊洲市場の初セリにて史上最高額の3,500万円で落札された「新春干支玉手箱〜生うに 暁〜」の原画を手がけ、大きな注目を集めました。伝統工芸とアートが融合した歴史的な作品です。

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今回、実際に須磨のアトリエにお伺いし、お話をうかがいました。静かな空間に差し込む光の中で作品は表情を変え、その場ならではの空気感に引き込まれました。

撮影ご協力ありがとうございました!

Naoさんの創作の原点は、学生時代に確立した「意識のドローイング」という手法にあります。対象を上手に描こうとするのではなく、自分の目が対象を追う軌跡をそのまま紙に定着させるというものです。あえて手元を見ずに描くことで、計算を超えた純粋で力強い線が生まれるといいます。この「意識」への探求が現在の作品を支える大きな土台となっています。

提供画像(学生時代に描かれた「意識のドローイング」による作品)

提供画像(学生時代のネパール旅行体験を古紙で表現した「ネパールの少年」)
大学卒業後は約8年間、会社員としてグラフィックデザインや営業職を経験。多忙な日々の中で自分自身と向き合い、これまでの経験や情熱を振り返ったとき、最も強く残っていたのが「絵」でした。「自分の表現で人を喜ばせたい」という思いに至り、2012年から再び画家としての道を歩み始めました。

提供画像(ニューヨーク国際アート賞「Ronin Globus Artist in Residence Program 2017」にて準優勝を受賞した作品)
2017年頃からは現在の代表的な技法を確立。パネルに麻紙を貼り、真鍮と銅の粉を用いて部分的に腐食させることで緑青を生み出す表現です。

提供画像(緑青を生かした初期の作品、須磨寺を題材にした一作)
自然に生まれる色の揺らぎを「無意識の部分」と捉え、近年は日本の伝統技法である箔を組み合わせることで、さらに奥行きのある世界観を形づくっています。


提供画像(箔を使った2026年春の作品)
美術家としての制作活動と並行し、現在も須磨区内で子どもたちのためのアートクラスを主宰しています。世界的な評価を得た今もなお、地域に根差し、一人ひとりと真摯に向き合うその姿勢。それがNaoさんの活動全体に独特の温かさと生命力を与えています。
世界的な評価を得ながらも、地域に根ざし創作を続けるNao Morigoさん。今後の展示などで作品に出会える機会が楽しみです。







